村上純子バレエスタジオ
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村上純子
バレエスタジオ

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バレエを習うということ3

バレエを習うということ3

バレエを習うということはいったいどのような力が発揮されるのでしょうか。

 

日頃、皆さんがバレエのレッスンの一連の流れの中でご経験されていることの意味や効果についてご紹介させていただきます。

 

今後のご自身のバレエにお役に立てることを願っております。

 

 

 

 

 

 

情報処理能力・感性

バレエダンサーのための鍼灸院の主宰である「専心良治」院長である島田智史先生は

 

整形外科で勤務後は鍼灸院を開院、バレエに有効な身体の使い方、調整に定評があり

 

訪れるクライアントは日本全国のみならず海外からにも及び、年間2600人以上に対して施術を行い開院後施術をしたのは2万人

 

まずは、こちらの先生のお話しをご紹介いたします。

 

 

 

 

 

バレエと整体の共通点

 

バレエのレッスンは正しい位置でキープして行うことで筋肉や関節の位置が良いところにくるようになっています。

 

バレリーナの可動域があるのは筋肉や関節の位置を正しい位置で使った究極の姿です。

 

整体、鍼も身体を本来あるべき状態にするというのはバレエと同じなので「身体を動かす」「施術する」違いはあっても

 

筋肉や関節が使いやすい位置に揃っていくという共通点があるので、バレエのレッスンは身体や自律神経が整う整体の役割りを果たしているのです。

 

 

 

 

 

バレエの身体のつながり

 

バレエにはバレエ用の身体の使い方があり、それらは全てつながっていてバレエの身体の使い方には一切無駄なものがありません。

 

ある部分だけを治すことに一生懸命になりすぎると、つなげて動かせないためうまくいきません。

 

ひとつのことだけをがんばる感じになって他のバランスが崩れてしまうことが多いのです。

 

 

 

 

 

意識する脳の働き

 

この脳の働きは一つひとつを別でやろうとする脳の動きで例えば、指先の細かい丁寧な動きをするときに作動します。

 

 

 

 

 

自動処理する脳の働き

 

この脳の働きはいろいろな情報をまとめて自動で行い調整をしてくれるルートのことで

 

過去のレッスンで繰り返し動かしてきて、身体で覚えてきた経験のデータがたまっていきます。

 

例えば、体幹や姿勢をキープしたり身体の内側を使うときなどに作動します。

 

この働きを作動させて事前準備してから、踊っているのです。

 

 

 

 

 

子供の頃からバレエを習っている方がお休み期間から復帰したり、大人になっても踊れるのはある程度この自動処理が行ってくれるからなのです。

 

 

 

バーレッスンの効果

 

バーレッスンではプリエからグランバットマンと流れの順番が決まっていて、身体がまっすぐな状態からズレないように同じことを繰り返して動くことで

 

「バレエの基本」と「自動処理する脳の働き」の範囲を増やしています。

 

 

 

 

 

アンシェヌマンの効果

 

「アンシェヌマン」とは動きの一連の流れである順番のことを意味します。

 

日によって指導者が新しい順番を取り入れて内容を変えるときがあるのは、センターレッスンで踊るときに必要な身体のパーツが違うからなのと

 

新しい順番を取り入れて「意識する脳の働き」を作動させて「自動処理する脳の働き」の範囲を増やすためなのです。

 

 

 

 

 

踊りながら、心身を整えて、感性と情報処理能力を磨く

 

島田先生のお話しにあるように、バレエでは何か一つの動きをするのに身体の多方面からアプローチをかけたり

 

多角的な視野で別の方法を試しながら全身のつながりを持つため

 

踊りながら、心身を整えて、感性、情報処理能力を磨いているのです。

 

 

リフレクション

バレエのレッスンで学んだことを出来る範囲の中で予習・復習をすることをお伝えしています。

 

「リフレクション」とは日常の言動、成功したこと、失敗したことを振り返り

 

今後同じ場面に直面したときにどのように対応していくかを未来志向で考えていくことを意味します。

 

 

 

 

ある程度、ご自身の中でまとめていくことによって安心ができますし

 

次のレッスンに入りやすくなり、物事の考え方、モチベーションの向上にもつながることでしょう。

 

 

 

 

 

リフレクションで自律性を高める

 

ビジネス用語でリフレクションとは、自分自身の行動や状態を客観的に振り返ることで使われています。

 

リフレクションが習慣化されることで、自分自身の理解が深まり感情や行動をコントロールしていく意識と自律性が高まるので

 

将来、社会人の能力のひとつとして役立つはずです。

 

 

参考資料

🌟経済産業省 社会人の基本能力🌟

 

 

書くこと

バレエノートを使ってリフレクションをした内容を整理するために書く練習をしています。

 

バレエには読解力が必要とされており、日本のバレエ教室ではお子様たちに読解力を高め

 

踊りの上達にどのように繋げていくのかが課題のひとつとなっています。

 

🌟バレエと読解力🌟

 

 

 

 

バレエやスポーツなどは練習中にメモをとることがなかなかできないので

 

目で見て耳で聴いたことを素早く理解して対応する聴く力が必要とされています。

 

 

手書きの効果

 

多くの脳科学者、心理学者たちは「手書き」をすることで脳に創造、洞察の刺激を与えて

 

新しい気づきや連想的に発想しやすくなる脳の活性化トレーニングになることを提唱しています。

 

 

 

 

中等科、高等科クラスは「レッスン前後の心と身体の準備」P.13〜P.16のワークシートが

 

観察力、課題発見力、解決力の練習にもなるのでどうぞご参考下さい。

 

 

ポジティブな言動・交流

バレエの指導は伝統的に「〜ない」というネガティブな表現で行われやすいのですが

 

「ポジティブな言動・交流」で今ある課題に取り組むことをお伝えしています。

 

 

 

 

気分一致効果

 

「気分一致効果」とは気分と一致する感情的な記憶によって行動や判断に影響が出る心理効果のことで

 

1981年、アメリカの心理学者ゴードン・H・バウアーにより提唱されています。

 

心地良い気分のときにポジティブな言動をしやすくなる上に

 

過去の楽しかったこと、未来に向けての明るい期待感を思い出しているときも

 

ポジティブな行動を起こすとされているのでパフォーマンス力アップにもつながります。

 

 

 

 

また、ポジティブな交流は多様な視点から物事を見る機会を与えてくれるので

 

お子様、親御様、指導者の絆を深めるコミュニケーションにもなることでしょう。

 

 

 

バレエと日常生活に架け橋をつないで楽しむ

日々皆さんはバレエ、学校、塾、お仕事、趣味などを両立しながらさまざまな場面で過ごされていることと思います。

 

レッスンではそれぞれの場面に対する好き・楽しい・目標・過去の思い出・バレエと日常生活の共通点などの

 

良い面に光を当てて思い出しながら課題に取り組むことをお伝えしています。

 

 

 

 

パフォーマンス力が上がるだけではなく、両立上手、楽しみ上手になり

 

今までサポートしてくれた方や場所に対して感謝ができるようになり大切にする心が芽生えます。

 

この一連の流れは、それぞれの場面に対しての経験・能力をどう統合していくかのリフレクションの練習にもなり

 

習慣づくことで能力が開花したり、得意分野が見つかることでしょう。

 

 

 

 

 

自己効力感による先行要因

 

「自己効力感」とはスタンフォード大学教授のアルバート・バンデューラー博士によって提唱されている

 

社会的認知理論の中で使用される心理学用語で

 

自分なら達成できるというポジティブな感覚を持って行動することで良い結果を生み出すという

 

実際の行動変容を生み出すことができる「先行要因」のことです。

 

これは臨床、教育、予防医学、ビジネス、産業の分野でも活用されていて

 

目標達成するために必要な行動が取れる→達成→さらに自己効力感が上がる→多少の失敗があっても乗り越えていける立ち直りの早さ→好循環が生まれて雪だるま式に増えていくというものです。

 

 

 

 

向上心が高くて頑張り屋の皆さんですから、夢や目標に向かう途中過程で

 

いきなりひとつの場所で完璧な100%とならないもどかしさが、ときにはあるかもしれませんが

 

それぞれの場面の中での良い面に光を当てて、それらを全て足して100%にすることから始めて今ある課題に取り組むことで

 

展開を繰り返し到達する方法もあるのだということをご経験していただけたらと思っております。

 

 

 

 

文教都市の浦和に住むお子様は学業、習い事と多くのことを学べる恵まれた環境にいて

 

両立をされているのは相当な努力ですが、その中ではモチベーション、日々の忙しい生活への対応の自己コントロールが必要とされています。

 

せっかく恵まれた環境にいても日々の忙しさによる心身が低下した状態で物事に取り組むことは非常にもったいないことです。

 

 

 

 

社会人になれば誰もが自己コントロールをしながらやりくりして生活をしていきますが

 

多くのことを学ばれている上に多感な時期が重なる現代のお子様には、このようなしくみのお話しを伝えていく必要があるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

創造力を育む習慣のポイント

 

バレエのレッスンの一連の流れである

 

【情報処理能力、感性、リフレクション、書くこと、ポジティブ、つなげる】は

 

「創造力」を育む習慣のポイントでもあるので

 

「バレエによる創造の自己プロデュース力」の練習の第一歩となります。

 

 

🌟バレエによる創造の自己プロデュース力🌟

 

 

 

掛け合わせてつなぐ力

「掛け合わせる」とは複数のものを合わせてひとつにする、能力・経験・スキルをつなぐことを意味します。

 

時代の変化により、働き方や働く場所の選択肢が広がる中で

 

社会人として身につけた職業のスキル・能力である専門分野をどのように発揮すれば良いのか悩まれる方は多くいらっしゃいます。

 

同じ専門分野である能力・スキルを持っていても活躍の仕方は人それぞれ違います。

 

 

 

 

例えば、バレエを職業とするときに「踊る」「指導」だけでは「職業」としては成り立ちません。

 

「踊る」「指導」「職業」はそれぞれが別ものなので他の経験・能力を掛け合わせることによって、つながり成り立つのです。

 

 

 

 

専門分野である「踊る」「指導」を学び続けながら、バレエ以外の分野の学び、ときには他の業界で働く経験

 

自身が育った環境とは違う方たちとの交流、社会情勢の把握など「社会人後の経験」としての新しい学びを得ながら

 

「過去の経験」である学業、習い事、趣味、思い出などをリフレクションしていきます。

 

 

 

 

この「社会人後の経験」と「過去の経験」の中に自身の「強み」となるヒントや情報がありますので

 

職業である専門分野のスキル・能力に「強み」を掛け合わせることによってさらに活躍できる自己プロデュース力が磨かれていきます。

 

 

 

 

 

 

個々の能力を掛け合わせてつなぐ力

 

将来、皆さんは「何かのプロ」になるはずです。

 

そのプロとしての専門分野であるスキル・能力に掛け合わせる「強み」となる

 

「過去の経験」の一部のバレエ教育は

 

「個々の能力を掛け合わせてつなぐ力」となり人生のアドバンテージとなることでしょう。

 

 

 

 

日々の成果、達成感、途中で投げ出さずにどのように捉えて立て直していったかも

 

「過去の経験」としてリフレクションされる記憶となりますので

 

どうぞ今の経験を大切にしていただけたらと思っております。

 

 

言語化

なぜ、このようなお話しを文章にしてお伝えしているのかというと

 

教育の現場では親御様、指導者は年齢を積み重ねて社会人になれば誰もが経験・感覚でつかんできたことを

 

どのようにすれば相手に伝わるのかという日々のテーマを持っています。

 

 

 

 

子供の頃からバレエを習い感覚的に身体でつかんでいる教師

 

子供の頃からバレエを習い踊る感覚があっても社会経験がまだないお子様

 

社会経験があってもバレエを習ったことがない親御様

 

 

 

 

お互いの育ってきた環境や経験が違う者同士ですから

 

特殊なバレエの世界への理解・感じ方に言語化されていない溝が生まれやすいときがあります。

 

「言語化」とはそれまで表現されてこなかったものや感覚を

 

理論的に整理して相手に分かるように言葉で表現することを意味します。

 

その溝を埋めるツールのひとつである「言語化」によって

 

皆さんの心をひとつにつなげるきっかけになっていただけたら幸いです。

 

 

バレエを踊ることからすべてが始まる

言語化という表現で多くの内容をお話しさせていただきましたが

 

まずは「バレエを踊ること」からすべてが始まります。

 

皆さんはバレエを踊りにお教室にいらしていますから

 

より踊りに集中してそれぞれのバレエのかたちを育むために

 

生活スタイルに合わせながら定期的なレッスンを習慣づけることが大切です。

 

まわりに支えてもらいながらも、自身の力で立ち上がる強さと愛情を兼ね備えた

 

凛とした女性・男性に育ってもらえることを願っております。

 

「踊れて・綺麗になれて・スキルになるバレエ」

 

さあ、ご一緒にバレエを踊りましょう。