村上純子バレエスタジオ
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村上純子
バレエスタジオ

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バレエを習うということ4

バレエを習うということ4

バレエを習うということはいったいどのような力が発揮されるのでしょうか。

 

日頃、皆さんがバレエのレッスンの一連の流れの中でご経験されていることの意味や効果についてご紹介させていただきます。

 

今後のご自身のバレエにお役に立てることを願っております。

 

 

 

 

 

バレエの身体の使い方

バレエのレッスンでは筋肉や関節が使いやすい位置に揃っていくことで身体や自律神経が整う整体の役割りを果たしていること

 

また、最近のバレエの研究ではバレエのレッスンをすることで筋肉が変わるだけではなく

 

脳の回路や強く働く部分が変わるということが分かってきていること

 

神経難病の方がバレエのレッスンを続けていくと身体のバランスが安定したり

 

ご家族の方のご負担が軽くなったという内容が医学論文にもなっていることなどを前回、お話しさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

詳細はこちらからご覧下さい

 

🌟バレエを習うということ3🌟

 

🌟バレエによる創造の自己プロデュース力🌟

 

 

今回はバレエの身体の使い方の一部をご紹介いたします。

 

 

 

体幹

 

身体の体幹の深層筋であるインナーマッスルは横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群の4つで構成されています。

 

横隔膜はフタ、腹横筋はコルセット、多裂筋は背骨を後ろで支える、骨盤底筋群は骨盤の底にあるハンモックの役割りがあります。

 

この4つの筋肉が体幹となって、身体を安定させるので手足が動かせられたり、ポーズで止まっていられたり

 

身体を引き上げられたり、足を上げたり、つま先を伸ばせたり

 

美しい姿勢の維持ができたり、柔軟性が高められたり、骨盤が水平に保てたり、股関節が開きやすくなったりするのです。

 

 

 

 

 

呼吸

 

横隔膜→息を吸うときに使う

腹横筋→息を強めに吐くときに使う

 

呼吸をするときに横隔膜と腹横筋は同時に使われるため、体幹のスイッチとなります。

 

また、バレエでは胸郭が拡がらないように抑えた腹式呼吸をするため、身体が引き上がるようになります。

 

レッスン中に「肋骨が開いて反らないようにする」「お腹を出さないで持ち上げる」と言われるのはこのためです。

 

【柔軟性アップ】

 

横隔膜の上にある胸郭の中には肺や心臓があり、呼吸をすることで肺が動いて空気を出し入れしてくれます。

 

深い呼吸ができることで胸郭の動きが良くなるので、脇や胸椎の柔軟性が上がって猫背の改善、背中が反りやすくもなります。

 

 

【骨盤を平行に保つ】

 

深い呼吸ができるようになると骨盤を水平に保てるようになります。

 

腹横筋は肋骨の内側から骨盤の上についているので使うことで、肋骨が内側にしまわれてウエストが細くしぼられます。

 

これにより、骨盤が安定するので平行に保つことができてパッセやアラベスクのキープのときなどに使われます。

 

また、骨盤底筋群の働きも高めてくれます。

 

 

 

 

 

 

【多裂筋】

 

深い呼吸ができると横隔膜の後ろにある背骨を支えている多裂筋が使えるようになります。

 

多裂筋は背中を反ったり、ねじる、固定することに使われるので

 

呼吸と筋膜の繋がりにより体幹である横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤低筋群が同時に使われます。

 

 

 

 

 

 

足指・足裏

 

足指・足の裏の感覚が良くなると体幹が強化され、バランスやコントロールがしやすくなります。

 

その他にも浮き指、足首や全身の柔軟性、体幹、外反母趾、扁平足、つま先の可動域、かま足、床を押す感覚などの効果もあります。

 

【親指】

 

身体の内側の繋がりと関係します。

 

 

【人差し指・中指】

 

身体の前側の繋がりと関係します。

 

 

【薬指】

 

身体の横側の繋がりと関係します。

 

 

【小指】

 

身体の後ろ側の繋がりと関係します。

 

 

足指を伸ばすことと同時に足裏も使えるようになると高いルルベができたり、ポアント(トウシューズ)が立ちやすくなる効果もあるのです。

 

 

 

 

 

 

手の指

 

バレエの手の指の使い方は踊りの見た目を美しく見せるだけではなくて、手・足・体幹を繋いでいるので

 

可動域や柔軟性も増えて、体幹の使える速度も上がります。

 

各指には身体の他の部分と一緒に働く繋がりがあるので、体幹やセンターレッスンで踊るためのサポートをする役目があります。

 

 

【親指】

 

肩、胸、肋骨、横隔膜に繋がります。

 

 

【人差し指】

 

肩の筋肉、首、頭に繋がります。

 

人差し指を優しく伸ばせることにより、肩が下がり、骨盤の平行を保ち、肋骨が内側にしまうことに役立ちます。

 

 

【中指】

 

肩甲骨、脇に繋がります。

 

肩甲骨の裏側から脇を繋いでいるので、背中が反りやすさ、肩が下がる、肋骨をしまってくれるので骨盤の平行、体幹に役立ちます。

 

 

【薬指】

 

二の腕の後ろ側、肩甲骨、喉に繋がります。

 

舌骨が頭、下顎、肩甲骨を繋ぎ首を長くして頭の位置を高くキープしてバランスに役立ちます。

 

 

【小指】

 

二の腕の後ろ側、脇の後ろ側、肩甲骨、首、脇、へそまで繋がります。

 

アームスのアン・ナヴァン(7番ポジション)、アン・オー(3番ポジション)ではひじを張りやすくして軸を内側に集める役割りがあります。

 

これにより、ピルエットのボディやパッセのキープ、足の親指を押すなどの効果があります。

 

 

 

 

 

ターンアウト

 

ターンアウトとはバレエの全ての動きに繋がる身体の使い方のことです。

 

この使い方により可動域が増える、動きの範囲が広がる、軸の安定、怪我の予防、強くしなやかな筋肉がつく効果があります。

 

解剖学ではターンアウトでメインで使われる関節は股関節で、股関節を開いた分をサポートするために使われるのが膝関節と足首の関節です。

 

 

 

 

 

人体の構造上、足首を先に開いてしまうと股関節は開かず膝をねじって使うので痛めたり、O脚の原因にもなります。

 

 

 

 

 

 

【股関節の開きに関係する関節】

 

(椎間関節)首を丸めたり、猫背になると骨盤がずれてしまい股関節が開きにづらくなるので上に長く伸ばして使います。

 

 

(仙腸関節)仙骨と腸骨のつなぎ目の関節で骨盤と股関節に繋がっているため、骨盤を水平にして股関節を左右均等に開きやすくしてくれます。

 

 

(肩甲胸郭関節)肋骨と肩甲骨を繋ぐ関節です。体幹、腕の動き、肩を下げる、肋骨をしまい身体を引き上げやすくなるので

 

骨盤を水平にして股関節を開きやすくしてくれます。

 

 

 

 

 

 

【解剖学でターンアウトで股関節を開く筋肉】

 

(大きい筋肉)大殿筋、中殿筋、腸腰筋、縫工筋

 

体幹や骨盤を支えたり、身体のバランスを保ちます。

 

 

 

 

 

 

(小さい筋肉)深層外旋六筋

 

おしりの奥にある6つの筋肉で、これが使えるようになるとターンアウトをキープすることができます。

 

レッスン中に「坐骨を内側によせる」「おしりの上に力を入れない」と言われるのはこのためです。

 

 

 

 

 

 

【躾】とは子供を訓育することで、家庭や教育の場で礼儀作法や生活技術を身につけさせることを意味します。

 

また、ビジネス用語ではモノや情報を常に取り扱いやすい状態にするための取り組みのことで、環境の維持・改善を目的とすることを意味します。

 

「5S」

整理(Seiri)…Sorting

整頓(Seiton)…Setting in order

清掃(Seisou)…Shining

清潔(Seikatsu)…Standardizing

躾(Shitsuke)…Sustaining

 

躾は「習慣化」(Shukanka)と表すこともあります。

 

【教養】とは学問・芸術などの活動を通して幅広い知識や精神を通して得られる創造的活力や心の豊かさ、物事に対する理解力を教え育てることを意味します。

 

教養についての過去の記事はこちらからご覧下さい

 

 

🌟問いを立てる教養🌟

 

 

 

 

 

 

 

バレエと躾

バレエのレッスンでは何を持って厳しくしているのかというと

 

それは「躾」です。

 

挨拶や返事をすること

 

相手の目を見て話を聞くこと

 

話を聞いているときは美しい姿勢でじっと止まっていられること

 

1人ずつ個人的に言われなくても誰かが言われていたら自分も積極的に動くこと

 

人が誰かと話しているときは途中で割り込まずに話を終えてから話かけること

 

質問されたことや困ったことがあれば自分の言葉で相手に伝える、分からないことがあれば正直に相手に伝えること

 

ひとつのやり方にこだわりすぎずに試しにやってみる柔軟性を持つこと

 

最初から全て完璧にできないことに対して必要以上に落ち込まずにコツコツと積み重ねる力を身につけること

 

失敗を恐れずに苦手なことでも挑戦をすること

 

個人的に何か言われてもめげないこと

 

人と比べ合い過ぎずに自分を磨くこと

 

途中で投げ出さないこと

 

 

 

 

 

一度言われてすぐに直せることを何度も繰り返さないこと

 

物事の優先順位を考えて行動をすること

 

誰かが失敗したり、泣いたりしていたら見下さずに心の中で応援をしてあげる、手助けをしてあげること

 

嘘をつかないこと

 

自分を育ててくれるまわりの大人に感謝をすること

 

村上バレエでは40年近く、バレエのレッスンをする上で「躾」の教育を大切にしております。

 

また、浦和の数多くあるバレエ教室の中でも最も歴史のある老舗の厳しいバレエ教室であることは浦和の街では有名なお話しです。

 

 

 

 

親子・師弟関係の勝負どころ

初等科時代から遅くても小学校3年生頃までの間にこの「躾」が身についていないと

 

今後のバレエにつまづきやすくなってしまいます。

 

先程、ご紹介したようにバレエの身体の使い方はとても繊細であり吸収するにあたり自身の思考や生活態度が影響します。

 

小学校高学年から中学生頃になると反抗期、学業との両立、大人の女性の身体への変化などの多感な時期に

 

躾が身についていないとバレエどうこう以前の生活態度の問題を繰り返し、バレエの基本や踊りに専念出来ずにバレエの伸び盛りの時期をもったいなく過ごされてしまいます。

 

反抗期に入ってからでも何度でもやり直すことはできますが時間はある程度かかります。

 

お子様の背中を押してあげるために

 

親御様だからできる躾、教師だからできる躾の勝負どころがあるのです。

 

 

 

 

 

平成・令和世代に伝えたいこと

現代の親御様たちからはご家庭以外の場所や人から厳しく躾を受ける環境が減り、礼儀作法や生活技術をなかなか身につけさせてもらえないというお話しをよく伺います。

 

10年以上前からその傾向は強くなり、バレエ教室でも躾の教育を求められる声はさらに多くなりました。

 

しかし、現代は躾をしっかり身につけさせるバレエ教室が少なくなっているのが現状です。

 

 

 

 

バレエの基本を怪我をせず安全に身につけて、どのような目的でも長くご自身のバレエを大切に育み踊りの上達に繋げられるようにするためには

 

 

🌟ひとつの物事に対して今ある力を精一杯使って一生懸命に取り組む力

 

 

🌟何か一つのことに対してやりにくくさ、イレギュラーな出来事が起きたときに

時間・身体・メンタル・身の回りの生活全てがうまくいっていないと思うのではなく

部分的に修正しながら他のことには影響させずに同時進行しながら解決する力

 

 

特にこの力が求められます。

 

多くのバレエ団、バレエ学校、バレエ教室の舞台を手がける教師、関係者たちは口を揃えて同じことを言います。

 

 

 

 

 

 

 

お料理でハンバーグを作るときにどんなに良い国産のお肉、産地直送のお野菜を使っていたとしても

 

「つなぎ」がなければハンバーグの形は焼いたときに崩れてしまいますよね。

 

これと同じように「躾」は「バレエのつなぎ」になるのです。

 

バレエに限らずどの分野の世界でも大切なことではないでしょうか。

 

 

 

 

 

怪我や病気などは別ですが

 

若くて健康でエネルギーに溢れやればできるのに

 

失敗を恐れるがあまり、分かっていながらあえて出し惜しみして守りに入りすぎてしまう

 

現代の若い方たちを見ていると非常にもったいないことだと感じる場面があります。

 

こういったお話しは教育の現場だけではなく、企業で働く社会人の現場でもよく話題にされる内容です。

 

物事を掘り下げて考えたり、苦手なことに挑戦をしたり、今ある力を精一杯出すことは

 

ときには失敗をすることもあるかもしれませんが、それは恥ずかしいことでも格好悪いことでもなく

 

大切なのはそれをどのように捉えて次に繋げていくかではないでしょうか。

 

 

 

 

これを繰り返していくことで苦手や不得意なことも底上げされていきますし

 

乗り越えた経験や自信に繋がり、その経験が後の課題に取り組むときの支える力にもなります。

 

2023年、平成生まれの子供たちにバレエ教育をお伝えしていますが

 

最近は昭和60年後半世代の親御様に触れ合う機会も増え、数年後は平成世代の親御様や令和世代のお子様と出会う日も近く

 

より、このような教育が必要とされることでしょう。

 

 

 

 

 

 

昭和的な古い表現かもしれませんが、純子先生や私がバレエ指導者としてバレエを習う上でまず最初に大切なこととして教えられたことでもあり

 

バレエの教授法のカリキュラムの中に「躾」があるのです。

 

躾がなければバレエの基本や身体の使い方を試してみようという心は生まれませんし、躾がないまま踊れたとしても

 

取り組み方につまずいたり、怪我をしたりとせっかくのバレエ人生の寿命が短くなってしまうのです。

 

また、バレエ上達や生きていく上でも大きなアドバンテージになると考えているため

 

平成・令和世代の方たちにも

 

躾の本題に入る前段階をいくつか作る工夫を施しながら、バレエを習うということを日々お伝えしております。

 

躾というのは20代、30代の若い教師が伝えることはなかなか難しいもので

 

30代後半から40、50、60代の年齢と人生経験を積み重ねた者たちに伝える力があるのです。

 

「踊りは教えること」「躾は育てること」だと思われませんか。

 

 

 

 

 

 

トライアル

「トライアル」とはスポーツやビジネス用語で

 

「試しにやってみる」「お試し期間」「予選」という意味があります。

 

バレエを習うということで、新しい挑戦をする機会が増えていくかと思います。

 

その挑戦というのはより良くなりたいという前向きな気持ちから芽生えるものですが

 

ときには今までの考え方、やり方に工夫をする必要があり

 

成長過程の中では自分の弱いところ、陥りやすいところにお試しがくるのです。

 

より良くさせたいために変化を起こすと決めたことなのですから、ときにはイレギュラーなことが起こるのは自然なことです。

 

皆さんはバレエを通して踊りの上達、心と身体の美しさの成長を望んでいらっしゃる

 

それに相応しい自分になれるかどうかのお試し期間、心がまえ、器を広げるためのチャンスなのです。

 

紆余曲折はあっても躾が身についているとこの期間を乗り越えやすくなるので

 

慌てず、早合点せずに落ち着いて一つずつ取り組んでいただければと思っております。

 

 

 

 

 

 

リスキング教育

「リスキング教育」とはビジネス用語で働きながら新しい知識やスキルを習得すること

 

また、「Riskking」の「Risk」には成長のために必要な負荷を承知した上であえて臨むことを意味します。

 

新しい知識やスキルを学んでいるときは、新鮮さや発見があったりと楽しいことだけではなく

 

ときには悔し涙を流す場面もあることでしょう。

 

その経験は誰もが経験することであり恥ずかしいことでも格好悪いことでもありません。

 

各クラスに悔し涙を流した経験があるかと聞いてみると、ほぼ全員が手を上げます。

 

「そのような時代もあったよね」と恥ずかしくそうに笑い飛ばした表情をします。

 

トライアルのお試し期間を乗り越えた後のお子様は一皮むけて性格・容姿・技術などが洗練されます。

 

皆さんがバレエ・学業・お仕事など日常生活で何かをしながら、こなしながら両立をされている経験が

 

新しい知識やスキルを習得するための練習となっているのです。

 

 

 

 

 

 

リカレント教育

「リカレント教育」とはビジネス用語で一度社会に出たあとに再び教育を受ける、仕事と教育を繰り返す

 

学び直し、回帰教育、循環教育を意味します。

 

バレエのレッスンの中でも年齢や時期によってこのリカレント教育の練習の場となっているのです。

 

 

 

 

 

通常のレッスン

 

通常のレッスンでは基本を反復して繰り返しながら、新しい踊りの知識やテクニックを磨いていますが

 

受験、定期試験、大人の女性の身体への変化、怪我などの時期は筋肉や体力の低下、体重の増加で一時的に思うように踊れなくなることがあります。

 

このような時期というのはもう一度、バレエの基本やトレーニング、食生活、メンタルを振り返り学び直す機会になるのです。

 

落ち込むこともありますが、一時的に思うように踊れないことで今まで以上にきちんと学びたいという心が芽生え、学び残しがあったことに気づきます。

 

そして、以前よりもパフォーマンスが向上したり、乗り越えるためのきっかけに繋がるのです。

 

怪我や現役から退いていたダンサーやアスリートたちが復帰した際に以前よりもパフォーマンスが上がるのもこの学び直しの経験があるからなのです。

 

 

 

 

 

 

レベルアップのレッスン

 

コンクール、講習会や特別レッスン、留学、バレエ団などさらに踊りを上達させたい人にとっては

 

いつもと別の場所や人からバレエを習う機会があることでしょう。

 

新しい環境で学ぶというのは新鮮で刺激的な経験で多くのことを吸収します。

 

それと同時に通常のレッスンで言われてきたことと同じことを言われて、課題を学び直すのです。

 

その課題をクリアしなければ、どこへ行っても同じことを繰り返すのだと気づけたときにバレエの基本、トレーニング、食生活、メンタルを振り返り学び直す機会になるのです。

 

躾が身についていなければ、まずはバレエの基本を身につけることは難しいものです。

 

通常のレッスンの受け方を身につけていなければ、新しい環境で習った内容と通常のレッスンで習った内容を組み合わせて使いこなせなくなり

 

踊りが荒っぽくなったり、体型が崩れたり、今まで出来ていたものが出来なくなったり、怪我に繋がることもあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

社会人後のレッスン

 

社会人になると就職、一人暮らし、老化による身体の変化などを経験することで

 

今までお世話になった親や教師に対して心から感謝ができたり、当たり前だった健康や引き締まった身体が当たり前ではなかったことに気がつきます。

 

当時を振り返り、なぜあのようなことを言われていたのかということに気づけたり反抗していた自分を反省したり

 

躾というのは社会に出るとなかなか教えてくれるものではなく自己管理していくものだということに気がつきます。

 

また、今までのバレエ経験がバレエとは別分野の職業にも生かせる経験して誇りが持てたり

 

その反対にバレエを習うにあたり、自分が引け腰になっていた学び方の癖は社会人として働く場面での取り組み方と共通することに気がつきます。

 

そのような経験をすることで物事の考え方や視野が広がり精神的な成熟をするので

 

バレエのレッスンで今までならあまり聞く耳を持たなかった内容や苦手なことに耳を傾けられるようになります。

 

また、若さからくる運動神経で踊れていたものが出来なくなったり、老化現象による衰えを知ることで

 

食生活や身体のケアをより大切にしたり、バレエの基本を振り返り学び直すことで

 

年齢による体力や筋力の衰えがあったとしても上手に付き合いながら、以前よりも踊りのパフォーマンスを上げたり健康や若々しい身体を維持できるのです。

 

 

 

 

 

サードプレイス

「サードプレイス」とは自宅、学校、職場とは別に存在する居心地の良い居場所のことで

 

家庭と学校、職場を往復する生活に追われている中、共通の趣味や関心を持つ仲間に囲まれて交流したり

 

新しい価値観や人々との繋がりを持つことで生活にメリハリを与える効果があると言われています。

 

「心理的居場所感」とは心理学用語で心のよりどころとなる関係性や安心感がある環境下での感情のことを意味します。

 

年齢を重ねていくと、なかなか学生時代の仲間との交流が少なくなっていくものです。

 

バレエというのは比較的、長く続けていく習い事のため幼い頃からの自分の性格や成長過程を知っていてくれる人たちがいる環境です。

 

社会人になると実家の親が作ってくれた食事を食べてほっとしたり、親子の会話をすることで原点に振り返り元気になれたりするものです。

 

それと同じように家庭以外の場所で幼い頃から自分のことを知って理解をしてもらえるバレエ教室というのも自分の居場所のひとつになります。

 

お子様が大人になったときのために、ご家庭以外にも居場所を残してあげることも教育のひとつになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

与える準備・受け取る心がまえ

ワガノワ・バレエ・アカデミー専属医師のナタリア・ドブロヴォーリスカヤ・アレクサンドル・メシチェーリンの言葉

 

「医師や教師は手助けをするし、アドバイスもするけれど結局はその過程の中で自己管理を学ぶしかないのです」

 

 

 

 

バレエ教室での師弟関係、親子関係にも同じことが言えます。

 

皆さんは日々、多くのことを両立しながら生活をされていてその一部にバレエを習う時間があります。

 

親御さんや教師も同じで日々、多くのことを同時進行でこなしながら

 

自分の子供や生徒を育てるための「与える準備」をしています。

 

まわりの大人がいつもつきっきりで側にいてくれない、見てくれない、かまってくれないと思っていたらそれは大間違いです。

 

いつも頭で考えているし、心で想っています。

 

ですから、皆さんは「受け取る心がまえ」をしておいてほしいのです。

 

この与える準備を知らずにいると

 

便利なもの、美味しい食べ物、素敵なお洋服、手厚い教育や支えてくれる親や教師、健康な身体、住みやすい街に住めることなどの

 

日々、与えられていることに慣れてしまい

 

自分が恵まれていることに気がつけなかったり、他の誰か何かに対して親がしてくれることと同じものを求めすぎてしまい自立ができなかったりと

 

恵まれているがゆえの灯台もとぐらしになってしまうのです。

 

例えば、お教室のレッスン前後はストレッチをしたり、体調を整えたり、スケジュール管理をしたり

 

振付けでどのようなことを言われたのか、直されたのかを思い出したり

 

分からないことがあったら次回のレッスンで確認してみようと思ったり

 

一度できるようになったことを今後もどのように維持していこうかと考えたりと

 

自分にできることはたくさんあります。

 

このような力が身につくことによって、例えば発表会の日曜通し稽古や平日のグループレッスンなどで

 

一見、退屈でつまらないと思われる「見ている」「待っている」時間を意味あるものとして捉えて

 

「受け取る心がまえ」を創造力を使って育むことができるのです。

 

これは、今あるもの・人に感謝をして大切にしながら便利なものや情報を使いこなし相乗効果を生む力になると考えています。

 

 

 

 

 

【躾】が【教養】となり

 

やがて【自己管理】となって

 

【バレエの踊りの上達、楽しさ、個性】につながり

 

【回帰・循環教育】となって

 

上に向かって螺旋状に円を描きながら成長していくのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

成長の道しるべ

【バレエを習うということ】は

 

純子先生が学び経験したこと

 

村上バレエで皆さんに長年伝えていること

 

私が村上バレエで学び経験したこと

 

その経験を実験・検証したこと

 

新たに勉強をして教えていただいたこと

 

村上バレエの生徒さんの長年の成長記録

 

純子先生と私の年齢を合わせた100年以上分が詰まっている作品です。

 

 

 

 

1985年(昭和60年)5月に浦和に生まれ育ち38年目を迎えました。

 

私の子供の頃、浦和にはパルコやアトレもなく浦和駅東口の改札は2つ程しかありませんでした。

 

 

 

 

 

当時の浦和駅東口の様子です。

 

 

 

 

右手のビルは現在もありますが

 

左手にはパルコはありません。

 

 

 

 

浦和駅西口の伊勢丹とコルソは創業3年目程で

 

今よりも静かで落ち着いた街でした。

 

 

 

 

母のお腹の中にいる頃からバレエ教室の中でバレエ音楽を聞き

 

幼い頃からバレエ教室が遊び場でありました。

 

4歳からレッスンを始めた頃、母はバレエ教室経営、生徒、親御様のこと私の子育てとバレエ教育に奮闘し

 

私になかなかかまってあげられない時期もあり大変だったようですが

 

 

 

【1996年 村上バレエの第1回発表会 純子先生が現在の私と同じ38歳の頃です】

 

 

 

そんな私を見た祖母は「この子はバレエをやる」と断言していました。

 

母はその頃の祖母の気持ちが今は良く分かると言っています。

 

バレエを踊るのが大好きで保育園の頃の発表会では振付を7曲覚えて踊っていたのを今でも覚えています。

 

 

【真ん中が私です】

 

 

ところが、小学校6年生の村上バレエの発表会1ヶ月半前頃に

 

学校の階段から突き落とされた怪我と事故の隠滅という出来事が起こったのです。

 

なんとか発表会には間に合いましたが、大怪我で後遺症が多く残り、当時はバレエダンサーに理解がある治療家が少なかったこともあって

 

踊りながら後遺症を治していくのに長い年月がかかりました。

 

その過程の中で20代、30代は膠原病、両股関節の炎症によって水が溜まり歩けなくもなり、もうバレエを踊ることはできないと言われた時期もありました。

 

怪我の後遺症、膠原病、両股関節を26年間かけて村上バレエでずっと踊りながらひとつずつ全て治していきました。

 

2023年がその26年目の38歳です。

 

 

 

 

この出来事はバレエ人生を変えられてしまう残念なことではありましたが

 

その間はバレエのレッスンを続けながら、身体のしくみ、リハビリトレーニング、栄養学、心理学、教授法、経営などを学び

 

他分野の職業、バレエ学校関係者に村上バレエの経験はどれだけ役立つのだろうかという実験のため

 

村上バレエと同時進行で働いたりレッスンをしたこともありました。

 

当時を知る方々はたくさんいらっしゃいますね。皆さんに見てもらうためです。

 

この村上バレエの経験を生かす実験では失敗もしましたが良い結果もあったのです。

 

 

 

【バレエと別分野の職業で働いていたときに常連のご年配のお客様に言われた言葉】

 

「あなたは以前どちらにお勤めだったのですか?良い教育を受けられてきましたね」

 

 

【バレエ学校の先生の言葉】

 

「あなたはとても良いお教室でバレエの基本を習ってきたのですね」

 

この2つは宝物です。

 

 

 

 

 

 

浦和に生まれ育ち、村上バレエでバレエを習いながら

 

学校に通い、受験を乗り越え、お仕事をこなす皆さんと同じ経験

 

バレエの先生の娘という特殊な立場と経験もしていく中で

 

応援してくれる方はたくさんいましたが、怪我や病気を乗り越えながら変わったバレエ人生を歩む私の姿を見て

 

心のない言動をされる方もいました。

 

しかし、目の前にあることを大切にしながら一つずつ取り組み伝えてきたことが

 

お教室の活性化や人々を前向きにさせるきっかけに繋がり

 

平成生まれのバレエ学校、バレエ団出身者の浦和周辺のバレエ教室の若い先生方のお教室経営の参考資料とされているのは

 

とても不思議なことです。

 

私は生まれたときから母と村上バレエを守ってきました。

 

このような私をいつも応援して守ってくださる皆様には大変感謝しております。

 

 

 

 

 

 

浦和伊勢丹正面入口前の一番手前にある木は私が生まれたときは建物の2階くらいまでの高さだったと母が教えてくれました。

 

この木の真下では、村上バレエが慈善活動をしている浦和まちかど譲渡会が開催されています。

 

不思議な偶然です。

 

 

 

 

 

西口バスロータリーの中心にあるこの木ももっと小さくて

 

雨の日は木の下で雨やどりしたものです。

 

生まれ育った浦和の村上バレエで多くの経験をしてきましたが

 

目の前にあることを一つずつ取り組むことにより道は全て繋がっていて

 

今という瞬間を大切にすることで道を切り開いていけること

 

この木と一緒に成長できた感動を味わえたことで

 

生まれ故郷の景色がよりいっそう美しく見えるのです。

 

皆さんが大人になる頃、この木はどのくらいの大きさになっているのでしょうか。

 

 

 

 

ところで、皆さんは自分の名前の由来をご両親から教えてもらったことはありますか。

 

知らない方は是非、教えてもらってみるといいですよ。

 

ちなみに私の名前の由来は

 

 

【由】のびのびと大きく成長してほしい

伝聞・伝道の人

 

【香】かぐわしい香り立つような存在感のある女性に育ってほしい

 

【里】生まれ故郷を大切にして、長い道のりであっても諦めないで生きていってほしい

 

 

皆さんも生まれ故郷の景色・バレエ・名前を道しるべにしながらご自身の成長を育んでみられてはいかがでしょうか。